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最近の企業人は「なぜ、なぜ」と言い過ぎです(日経BP)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130123/242680/?P=2&mds


出来あがった仕組みを運用するだけなら「なぜ」(改善ポイント)を
メンテナンスすればよいが、今後30年は新しい仕組みを作る為の
「誰の為に」「何のために」が大事になる創造性の時代。




「なぜ」で分かるのは“過去”、未来を知るなら「何のため」


模倣性と創造性

 「なぜ」を連発する人は、模倣性志向の人です。模倣性とは、計画や手順が決められた通りに進み、成果の品質が安定していることを意味します。業務効率、品質管理、シックス・シグマなどは、基本的に模倣性を高めるためのテクニックです。予実管理が基本となり、差異の発見、原因追及で、手段を徹底する必要があるから、「なぜ」が必要なのです。

 それに対して、「何のため」と連発する人は、創造性志向の人です。創造性とは、実行の途中であっても現状満足せず、より良い計画、手順に変わっているかどうかを意味します。目的を明確にする必要があるから、「何のため」が必要なのです。

 創造的な作業に模倣性は必要ありません。むしろ、先入観や固定観念ができてしまい、思考の障害となります。新規開発の作業に、他社の事例や海外の事例を調べて、模倣しようとする人がたまにおられますが、それは模倣作業です。創造作業ではありません。「クリエイター=創造者」と言うと聞こえがいいのですが、実態は「製造者」だったりします。

 だから、問いかけに注意してほしいのです。「なぜ?なぜ?」と言っている人は、模倣性志向の人の可能性が高いです。クリエティブな作業では、「誰のため?何のため?」に変えるべきです。本物のクリエイターは、「何のため」と言っているはずです。

今の時代に必要なのは完璧さよりも斬新さ

 30年後に生き残る企業は、いまから次の時代のビジネスを創造しています。他社の模倣をする時代ではないことがわかっています。独自性、新規性のあるビジネスです。なぜなら、これまでの過去のビジネスモデルは、役に立たないからです。昔のやり方を頑なに握りしめているような企業は、新しい時代の担い手にはなりえません。

 ヘアドレッサーであるヴィダル・サスーン(1928-2012)は、名言を残しました。「生きるためには、時代に従うか、時代を変えるかのどちらかだ(映画『ヴィダル・サスーン』)」と。なんと刺激的な言葉でしょうか。そして60年代、ヘアデザインは大きく変わりました。

 彼は、女性がパーマをあてることを「なぜ」と考えるのではなく、「何のため」と考えました。つまり、女性の理想を追求したのです。それまでの、方法や手順に囚われず、女性の立場から、あるべき姿を考えたのです。そして、それを実現するための斬新な方法を開発したのです。今や理容師や美容師の基本技術になっているカットを編み出しました。

 いま再び、改革の時です。過去のやり方を完璧にできたことに満足するのではなく、全く新しく創造された斬新なやり方を実現できたことに満足してください。企業には、「なぜ?なぜ?」社員よりも、「誰のため?何のため?」社員が必要なのです。