10秒間の勉強でOK ――「野口式『超』中国語読解法」のマジック

10秒間の勉強でOK
――「野口式『超』中国語読解法」のマジック

http://diamond.jp/articles/-/32628?page=4

以下では、具体的な文例について、「なんとか読む」ための方法論を示すこととしよう。

 つぎに示すのは、中国版ウィキペディアの「中华人民共和国经济」の項目で、最初にある記述だ(http://zh.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%8D%8E%E4%BA%BA%E6%B0%91%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD%E7%BB%8F%E6%B5%8E)。(ウィキペディアは完全に簡字体ではなく、この文章の中にも、「國」などの繁字体が混じっている)。


 何が書いてあるのか、漠然とは分かるが、中国語を勉強したことがないと、完全には意味は読み取れない。

ワープロの置換機能を利用して
自分で訓読文を作る

 ここで、高校の漢文を思い出そう。訓点が付いている文書なら、苦労せずに読めた。難しいのは訓点を付けることなのだ(漢文の試験で難しいのは、白文――原文のままの漢文――を訓読文にする問題だった)。そこで、Aの文章を自分で訓読文に直すことを試みよう。

 ここでは、つぎのような機械的な置き換えを行なうことにする。

・的⇒の (4個ある)

・和⇒と (「共和国」の和を除き、3個ある)

・是⇒は (3個ある。なお、是は、英語のbe動詞と似たものである。したがって、正確には「である」とすべきなのだが、「は」と置き換えたほうが読みやすい。日本語の文章で、「である」は略しても意味は分かることを応用したものだ)。以上の置換法を知るだけなら、文字通り10秒間学習すれば済む。苦労せずに簡単に覚えられるだろう。「こういう方法がある」と認識するだけで十分なのだ。

 なお、以上の置き換えは、頭の中で行なってもよいのだが、実際に変換して目に見える形にしたほうがよい。ワープロやエディタのソフトには置換機能があるから、それを用いてコピーしてきた文章を置換すれば、どんなに長い文章でも一瞬で置換できる。

 すると、つぎのようになる。


 これだけで、かなり読みやすい文章になったことに驚かれるだろう。「中国是世界最大的出口國和世界第二大進口國」という文章は、「中国は世界最大の出口國と世界第二大進口國」となる。「出口」は輸出で「進口」は輸入であることを知っていれば、完全読解に成功したことになる。

介詞、簡字体などを変換する

 さらに変換を進めれば、さらに読みやすくなる。

 まず、介詞を変換し、また簡字体を変換する。さらに、而など、いくつかの単語を変換する。難しいのは、为、在、则、份などだ。

 なお、中国語の原文で略してあるものがある。それを補う。日本語の見出しで「は」や「の」が省略してあるのと同じだ。さらに、意味を補って変換すれば、つぎのようになる。


 これで、ほとんど読めたことになるわけだ。

 なお、ここで引用したのは、特殊な例ではない。また、文法的に特別簡単というわけでもない。おそらく中国の文献の平均的なレベルだ。そうしたものが、ここで述べた方法で、ほとんど読めてしまうのである。