風語句を葉山便り320

1)中国五中総会

五中総会(共産党の重要会議、第18期中央委員会第5回総会)が26−29日開かれた
中国は憲法と国会の上に共産党がある独裁政権なので五中総会で決まったことが来年
3月の国会で承認される
総会では2020のGDPと一人当たりの収入を2010の2倍にする(2015−2020の成長を6.5%
程度にする)
一人っ子政策を廃止する
GDPの中の”消費”を大幅に高める
資源節約と環境保護に注力する
などが決まったらしい
(注)GDP順位、米国17、4兆ドル、中国10.3兆ドル、日本4.6兆ドル
(注)仮に2020まで6。5%成長を続けると中国と米国は並ぶ

2)中国経済(来年以降6,5%の成長が維持できるか?)

2008に14%成長を遂げて以来2010に10%、2011−2015に7%と徐々に
落ち着いて来ている
中国のGDP構成は消費35%(日本60%,米国71%)政府支出13%(日本20、米国15)
設備投資48%(日本20%、米国15%)純輸出4%(日本、米国マイナスゼロ)
中国の設備投資が突出して高く消費費が少ない典型的な新興国

設備投資が極端に大きいのは経済が未成熟でインフラの充実が必要と言う面もあるが
政府の成長ノルマを達成するには設備投資(インフラ、不動産投資、機械設備)が一番
手っ取り早い
その結果、空マンション、空ビル、設備過剰、過剰在庫が積みあがっている
過剰設備率は鉄鋼、セメント、アルミ、ガラス、造船、自動車などで15−25%と見られている

消費が少ないのは平均賃金が低く消費能力が無いからといえる
今年は400万人近い中国人が日本に押し寄せ爆買しているが13億人のうちごくわずかの
富裕層に過ぎない

純輸出(輸出ー輸入)が4%と低く見えるが世界最大の輸出国である一方資源や基礎機械など
輸入も大きい
莫大な資源購入には輸出が必要条件となる
今のところ輸出が上回っている

2016以降の成長を維持する王道は消費の増加だが一朝一夕には出来ない
現実的には高い設備投資を維持することだろうが不動産や設備投資はすでに過剰で
地方政府の(投資による)債務も積みあがっており容易ではない

評論家の意見によれば2015の本当の成長率はプラス3%からマエナス3%程度だったと
見る向きが多い

李克強指数として知られる鉄道貨物輸送量、電力消費量は前年比マイナスになっており
中国共産党も大きな壁にぶつかっているのは確かだろう

経済が行き詰まると国民の反乱を恐れて軍事進出する歴史の繰り返しにならなければよいが

3)中国を巡って

先日習主席訪米時ボーイング300機3兆円乃買い物をしたと発表された
先週の訪英時航空機を含む7兆ドルの契約をしたという
29日ドイツのメルケル首相北京訪問時エアバス130機2兆円の契約をもらった
11月2日にはフランスのオランド大統領が北京を訪問する
ロシアとの関係が悪い欧州諸国は中国との物乞いに注力している
その見返りか中国が熱望している人民元の国際通貨認定にはこぞって賛成している
南シナ海での中国の横暴にも目を瞑っている

ターンブル豪州新大統領の長男が中国共産党の幹部の娘と結婚していて
親中派といわれる
中国は石炭、鉄鉱石の最大の得意先でもあり南シナ海についても米中の
板ばさみになって苦慮しているという

何処の国も背に腹は変えられず米国から一歩、二歩と離れ中国に近づいている
感じがしないでもない

4)日中韓首脳会談

韓国ソールで日中韓首脳会談と日中、日韓首脳会談が行われた
成果は久々に首脳会談が行われ今後毎年行われることになったこと
お互いに言いたいことを言ってガス抜きになったことだけだろう

日中会談(李克強首相と)
(李)日本は真に歴史を正視し反省し責任ある態度で問題を処理することを臨む
(安倍)過去の特定の時期にのみ焦点を当てるのは生産的でない、未来に向かって
の対応が問題だ

日韓会談(朴大統領)
(朴)歴史を正視すべきだ、特に慰安婦問題は韓国民が納得するように解決して欲しい
(安倍)将来を見据えた日韓関係を構築したい

中韓両国にはアジア人である日本に占領されたり併合されたりした怨念が拭い去れない
(同じことをした英国、ドイツ、フランスとは完全に関係を修復している)
日本の喉に刺した刺は永久に抜かずにいるつもりだろう
更に民心を団結するために抗日は打ってつけの標的に違いない

それなりの賠償を行い日中平和条約も日韓平和条約も締結しケリをつけた話の
蒸し返しに過ぎない
これが戦争の残した歴史の傷跡というものだろう

また来週